日本語を活用した仕事について、必要とされる日本語力や専門性の目安とともに紹介する。
JLPT以外もある!?日本語能力判定テストの種類
日本語学習者の留学や就職活動などで役立つ日本語能力判定試験には以下のようなものがあります。
・日本語能力試験 JLPT
日本語能力試験(JLPT)は、公益財団法人日本国際教育支援協会と独立行政法人国際交流基金が運営する、日本語を母語としない人を対象にした日本語能力試験です。現在、最上級のN1から最下級のN5まで5つのレベルが提供されており、日系企業への就職活動などでは一般にN2以上が求められます。世界65の国と地域で実施されており、基本的には年に2回、7月と12月に行われています。
・BJTビジネス日本語能力テスト
BJTビジネス日本語能力テストは、ビジネスの場における日本語コミュニケーション能力を測定する試験の1つです。日本漢字能力検定協会が主催しています。
800点満点で、点数によってJ1+、J1、J2、J3、J4、J5の6段階で評価される仕組みです。2008年からは、在留資格認定証明書交付申請における審査の参考としても採用されており、400点以上であれば大学等の入学(JLPTのN2)、300点以上なら専門学校等の入学(JLPTのN4)に相応する日本語能力があるとみなされます。
日本国内および中国、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、ミャンマーで、年に2回、6月と11月に実施されています。
なお、同試験は2017年からは全面的にCBT方式に移行されることになっており、実施会場が大幅に増加するほか、受験日も自由に選べるようになります。
・日本留学試験(EJU)
日本留学試験は、日本の大学などに入学を希望とする外国人留学生を対象に、日本語力及び基礎学力を評価するための試験です。独立行政法人日本学生支援機構が主催しています。
志望する大学や学校の学部・学科の指定した科目を選択して受験する仕組みで、試験科目には、日本語のほか、理科、数学、総合科目などがあります。日本あるいは主要アジア諸国とウラジオストクで、年2回、6月と11月に実施されています。
・J.TEST 実用日本語検定
J.TEST 実用日本語検定は、外国人の日本語能力を客観的に測定する試験です。中・上級者向けの「A-Dレベル試験」と初級者向けの「E-Fレベル試験」、入門レベルの「Gレベル試験」、ビジネス向けの「ビジネス試験」があり、それぞれの試験で点数によってレベルを判定します。日本国内および中国、台湾、タイ、韓国、ベトナムなどで実施されており、各地域によって年間のスケジュールや回数は異なります。
・J-CAT 日本語テスト
J-CAT 日本語テストは、日本語学習者を対象にしたコンピューターによる日本語能力自動判定テストです。400点満点で、受験者は受験終了と同時に成績表をダウンロードできます。200〜250点でN2、250〜300点でN1に相当するとみなされています。インターネット接続されたコンピューターで常時受験が可能です。
関連記事
-
-
2017/09/19(Tue)
日本語人材の採用するときに知っておきたい日本語教育の今
日本語学習者数は最新の調査で初めて減少に転じた。しかし、日本語学習のトレンドは地域別に大きく異なっており、一概に減少傾向があるわけではない。
-
2017/09/19(Tue)
日本語学習者が知っておきたい日本語の特徴と習得するメリット
日本の公用語である日本語の特徴には、発音が比較的簡単であること、文字の数が多いことなどがある。日本語を話せることはビジネスや観光などで大きなアドバンテージになりうる。